
Premiere Pro で「ぼかし」と「モザイク」を入れたい!!
あと、自動で「追尾させる方法」ってあるの?

それでは、PremierePro使用歴5年目の私が
動画の一部にぼかし、モザイクを入れてトラッキングする方法をご紹介します。
この記事ではAdobePremiereProを使って動画にぼかし、モザイクを入れて対象にトラッキングするまでのやり方をご紹介します。
企業紹介動画、街歩き動画、バラエティ動画、ブイログ、旅動画、結婚式の動画、様々なシーンで画面の一部にぼかしが必要なことがあります。筆者は企業紹介動画でぼかしを使うことが多かったです。
いつか役立つ技術なので覚えておきましょう。
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一部だけぼかしやモザイクを加えるにはマスクを使う

手順は画面全体にぼかしのエフェクトをかけて、
その後にマスク機能を使って画面の一部だけをぼかします。
ぼかしやモザイクを一部だけに適用させるには、マスク機能を使います。
マスクはエフェクトを指定した範囲にだけ適用させるための機能です。
一度、画面全体にぼかしをかけて、マスクによって画面の一部にだけぼかしを適用させるイメージです。
ぼかしやモザイクだけではなく、他のエフェクトや画像にも使用することができます。
応用が効く便利な機能なので覚えておきましょう。
マスクはエフェクトコントロールパネルの赤枠の部分をクリックして使うことができます。
丸で囲んだり、ペンツールで自由な範囲を指定することができます。

それでは詳しいやり方を解説していきます。
①ぼかしを加えるクリップにエフェクト「ブラー(ガウス)」を適用する

まずはぼかしを加える対象を決めてください。
今回は中央の赤い服の女性の顔をぼかします。
まずは、ぼかしを適用する対象にブラー(ガウス)エフェクトを適用します。


エフェクトコントロールパネルから「ブラー」と検索しましょう。
その後、ブラー(ガウス)を選択します。

以下は全体にブラーを適用した状態です。
ここからブラーにマスクをかけて一部だけブラーがかかっている状態にしていきましょう。

②ブラーにマスクを適用して一部だけぼかしをかける

ブラーエフェクトを適用したら、マスクを使って
特定の箇所のみエフェクトを適用させるように設定します。
ブラーに対して、マスクを適用します。

マスクをかけるには、赤枠の「楕円形ツール」を選択します。

ブラーにマスクを適用すると上記のように一部だけブラーがかかった状態になります。


ブラーにマスクをかけるには赤枠の「図形&ペンツール」を使って行います。
マスクの形は「楕円形」「長方形」「ペンマスク」の3つの中から選択できます。

マスクを適用したら「マスクの拡張」を使ってサイズ調整を行います。
ちなみにこれは後からでも可能なので一旦は顔にマスクが被るようにしましょう。
③マスクを顔にトラッキングさせる
マスクをぼかし対象の顔の位置に合わせたら、自動で対象にトラッキングさせます。

やり方は画像赤枠の「▶️」をクリックするだけです。
この際、タイムラインの再生バーは00:00にセットしておきます。

自動でトラッキングできるんやね!
「ブラー」の代わりにエフェクト「モザイク」を使用してトラッキングすればモザイク表現も可能です。
このマスクとトラッキングの編集は色々と応用が効くので覚えておきたいですね。

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ぼかし・モザイクの対象に人やモノが被る場合は?
ぼかしやモザイクを綺麗に追従させるためには、対象物に人やモノが被らないようにする必要があります。
もし人やモノが被ってしまった場合は自動でトラッキングさせるのは難しいので、手動で行う必要があります。
例えば以下のようなシーンで「背景の人物にぼかしをかけたい」とします。

ところが、このシーンではメインの男性が横に移動するので、背景の人物に被ってしまいます。
この場合はぼかしの形を変える必要があります。

ぼかしの形を変えるにはエフェクトコントロールパネルの対象のエフェクトから
「マスクパスを選択」します。

マスクパスを選択すると以下のようにぼかしの範囲が表示されるので、ここから1フレームずつ調整します。このマスクはペンツールを使って作成しているので、以下画像矢印の点をドラッグ&ドロップすることで形を調整できます。

この作業は1フレームずつ調整が必要になるので、後述する方法で可能な限り避けるようにしたいです。
一部「モザイク」や「ぼかし」が必要な場面は?

筆者は企業PR動画を制作することが多かったのですが、よく一部ぼかしが必要な場面が出てきました。運送系のクライアントの動画で「荷物のラベルをぼかして欲しい」という依頼や事務所の机の資料を隠して欲しいという依頼もありました。
そのほかに、動画の撮影時期を見せないために壁に貼ってあるカレンダーをぼかすといったオーダーもありました。ロケなど一般の方が映り込むシチュエーションでは、多くのぼかし処理が必要になったりします。必要に応じてぼかしのマスクを大きくするなどして対応していました。
膨大なぼかし・モザイク修正を避けるためには?


ひえ〜、たくさんぼかし修正がきたよ〜(泣)

ぼかし修正が必要な箇所は事前に確認したいですね。
報酬以上の労力がかかってしまうことも。
動画編集者にとって、時間や工数は「原価」です。
ラーメン屋さんの麺の原価はタダじゃないですよね?同様に動画編集者にとって作業にかかる労力はコスト。
できるだけ工数のかかる修正は避けておきたいですよね。
膨大なぼかし・モザイク修正を避けるための対策をいくつかあげてみます。
制作前に修正の取り決めをしておく
動画編集の依頼を受ける前に、修正についてクライアントと話しておくと安心です。
企業の担当者の方など動画制作の経験がないこともあります。ぼかしやモザイクにかかる工数がイメージできずにとんでもない量の修正がくる場合もあったり。
事前に「修正は何回まで」「モザイク一箇所いくら」など、取り決めをしておくことも必要かもしれません。

修正を減らして、できるだけ効率良く依頼をこなしたい。
映像のタイミングをずらす
対象の素材に前後の尺が残っている場合、使うシーンをずらすとぼかしの量が軽減されたりすることもあります。インタビュー動画のインサートなど、修正を行いやすいタイミングに変えてみるのも手です。
素材をずらすにはPremiere Pro の「スリップツール」を使うと便利です。
映像の差し替えを提案する
1フレームずつぼかし修正を行う必要がある場合など、修正にとてつもない時間がかかってしまいます。
そもそもこのシーンが必要なのか考えてみるのも手です。
工数がかかる旨を説明して、シーンの差し替えを提案してみても良いかもしれません。
「編集に時間がかかって大変…」
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動画にノイズが出る場合は?
動画の修正に関連して、暗所を撮影した素材などにノイズが出ることがあります。そのようなざらざらとしたノイズが出てしまった動画を修正したい場合はミディアンエフェクトが便利です。

画面上のノイズを修正する方法は以下の記事で解説しています。