動画制作ディレクターの里原です。
私はこれまで60社以上の企業のPR動画やYoutube動画の制作をしてきました。
この記事では動画編集を副業にしたい方向けに、個人が動画編集案件を獲得するまでの流れをお伝えします。
本記事の内容は私の身の回りで動画編集で実際に稼いでいる方から聞いたものを参考にしながら、
ディレクターとしての意見も加えつつご紹介していきます。
①PCと編集ソフトで動画編集環境を揃える
これから動画編集を始めたい方がまっ先に行うことは、動画編集に必要な環境を整えることです。
動画編集に必要な機材はPCと編集ソフトです。
概算ですが15万〜30万円ほどの初期投資が必要になってきます。
下の記事では動画編集に必要な機材を紹介していますので参考にしてみてください。
②編集スキルを身につける
動画編集の環境が揃ったら、最低限の動画編集スキルを身につける必要があります。
個人的には最低でも下のような知識とスキルがあると安心だと思います。
・カット編集ができる
・テロップ入れができる
・色々なバリエーションのテロップが打てる
・動画に画像を表示することができる
・自由に画像サイズを変更できる
・場面切り替え編集ができる(トランジション編集)
・BGMや効果音を挿入できる
・BGMの音量調整ができる
・動画をH.264 mp4形式で書き出しすることができる
・動画をYouTubeにアップロードできる
・YouTubeの公開、限定公開の設定ができる
・編集データ、動画データをファイル送信サービス経由で転送できる
・編集素材を整理整頓できる
以上の知識とスキルは身につけておいて損はしません。
本気で動画編集のスキルを身につけたい方は下の記事で紹介しているようなスクールに通うこともおすすめです。
合わせてご覧ください。
③動画編集ポートフォリオを制作する
動画編集案件を獲得するために、必ずと言ってもいいほど必要なポートフォリオ。
ポートフォリオは簡単に言うと、「どんな編集ができるか?」「安心して頼める技術を持っているか」を証明するための添付資料みたいなものです。
ポートフォリオには過去に自分が作った作品をジャンルごとにまとめたり、どんな編集スタイルに対応しているかを動画にして紹介する方法もあります。
まずは自分に合った形でポートフォリオを作ってみましょう。
一度作ってしまえば、複数のクライアントに送ることができますし、SNSやホームページに掲載しておくことでより仕事を取りやすくなります。
下の記事ではポートフォリオを作る理由を書いていますのでこちらもどうぞ。
④動画編集用Twitterアカウントを作成する
次にやっておくべきことは、
動画編集専用のSNSアカウントの開設です。
アカウントに動画編集と表記しておけば、あなたが動画編集をやっていることが一目瞭然なので、思わぬ依頼が来ることがあります。
さらに、同じ動画編集をしているアカウントと繋がることで情報交換をする機会が生まれます。
SNSは生の編集者の声や、最新の情報を手に入れることができる場所です。
ちなみに個人的におすすめはTwitterです。
「動画編集」「動画制作」などのワードで検索して色々なアカウントをフォローしてみましょう。
有益な情報を発信しているアカウントを見つけたら、そのアカウントの「フォロー欄」を見てみましょう。
大抵の場合、より有益なアカウントが見つかるはずです。
⑤Youtubeチャンネル運営者のTwitterアカウントにDMを送る「DM作戦」
Twitterアカウントを作成したら、次はYouTubeで発信をしている人のアカウントを探してみましょう。
あなたのお客さん候補がいるかもしれません。
気になるYouTubeチャンネルを見つけたら、思い切ってDMを送ってみましょう。
名付けて「DM作戦」
良いYouTubeチャンネルをみつけたら、まずは投稿されている動画を見てみます。
この時、確認したいポイントはこんな感じです。
①頻繁に投稿をしているチャンネルか?
②チャンネル登録者はどれくらい?
③同じような編集スタイルを再現することはできるか?
④サムネイルまで作れるか?
⑤興味のあるチャンネルか?
順に見てみましょう。
今回YouTubeチャンネル運営者と書いていますが、制作会社でも良いかと思います。
①頻繁に投稿をしているチャンネルか?
あまり動画を更新していないチャンネルは、「更新意欲がない」「更新することができない」のどちらかです。
もし、意欲があるのに「更新することができない」という可能性があるならもしかしたら編集者を求めているかもしれません。
② チャンネル登録者はどれくらい?
チャンネル登録者が1000人以上のチャンネルは収益化に成功している場合があります。
初めから資本のある企業チャンネルは別ですが、一般的なYouTubeチャンネルは収益化が成功してから編集者へアウトソーシングを行います。
なので、依頼を獲得しやすいチャンネルを判断する基準としてチャンネル登録者数は参考になります。
③同じような編集スタイルを再現することはできるか?
お気に入りのYouTubeチャンネルをみつけたら、そのチャンネルの編集スタイルを完コピできるかをイメージしてみましょう。
テロップのスタイル、編集の間合い、演出などをコピーできると思えること、これは一つの条件になります。
自分のポートフォリオに近いスタイルのチャンネルを狙っていくことをおすすめします。
④サムネイルまで作れるか?
次にサムネイルを見て同じようなサムネイルを作ることができるかをイメージしてみましょう。
サムネイルは再生数を伸ばしていくために重要なポイントになります。もし、お気に入りのチャンネルのサムネイルについて、「もっとこうしたら良くなるのに」という意見を持てたらDMを送る際に提案しても良いかもしれません。
効果の出るサムネイルを作るスキルは、Youtubeチャンネルの運営者にとってはとても魅力的なスキルです。
⑤興味のあるチャンネルか?
最後にあなたがDMを送るチャンネルの内容にあなたは興味があるでしょうか?
これは私個人の感想になりますが、興味のない内容の動画を編集するのはとても退屈なことです。
もちろん編集していくうちにだんだん興味が湧いてくることもありますけどね。
最初のうちは自分も興味のあるチャンネルから入るのが良いと思います。
あとは、ひたすら数を打っていくだけです。
気になるチャンネルをみつけたら、ポートフォリオを添えてどんどんDMを送ってみましょう。
こればかりは数がものを言います。同様の方法で、SNS以外にも、クラウドワークスなどのクラウドソーシングサービス上でもDMを送れる場合があります。必要な武器が揃ったら、あとは行動あるのみです!
⑥依頼をもらったらリピート案件獲得のために「報告・連絡・相談」「最速納品」
DM作戦で編集の案件を獲得できたなら、一つ意識してほしいのは「報告・連絡・相談」そして「最速納品」することです。
クライアントの多くはクオリティはもちろんですが、安心とスピード感を求めています。
最悪なのは進捗の報告もないまま、納期ギリギリまで編集が進んでいないパターンです。
これだとまず次回の依頼はありませんよね。
「この人にお願いしてみたものの、ちゃんとやってくれるだろうか…」
クライアントのこんな不安を解消するのが「最速納品」そして「報告・連絡・相談」です。
基本的なことですよね。
ただ、動画編集は副業でやっている人もいるので、本業が忙しいなどの理由で、徹底して「報告・連絡・相談」ができない人が多いです。
納期が決まっていたとしたら、必ず納期よりも早く納品することを心がける。
更には途中経過の報告はマメに行う。
これだけでもクライアントは安心して依頼をすることができます。
⑦「DM作戦」×「最速納品」でリピート+新規獲得しつつスキルアップ
安定した編集ができて、最速納品、報告・連絡・相談ができる。
ここまでできればリピートしてくれるクライアントができるかもしれません。
長期の契約ができれば、安定して編集依頼がくることもあります。
私の知人は、DM作戦で動画編集案件を獲得して、地方に住みながらも東京のYoutubeチャンネルの編集案件を長期契約で獲得しています。DM作戦であればどこに住んでいても関係ないので、全国から編集案件を獲得できるチャンスがあります。
クライアントを安心させる仕事をこころがけ、リピート案件をもらいつつ、同時進行でDM作戦を行い新規案件も獲得していく流れができれば動画編集だけでサラリーマンの月収まで稼ぐことは夢ではありません。
編集案件をこなしていけば、実績も溜まっていきポートフォリオも充実していきます。
より編集案件の獲得が簡単になっていき、好循環が生まれます。
⑧動画編集、その先は‥‥
この記事で紹介した以外にも動画編集で稼ぐ方法は多く存在します。
さらには動画編集を請け負うなかで、他の編集者をまとめるディレクターという立場になっていく道もあります。
ディレクターとして企業などのYouTubeチャンネルの運営そのものを請け負うようになると、収入もアップしていきます。
その他の動画編集の稼ぎ方はこちらの記事でもご紹介しているので合わせてご覧ください。
広告動画制作やモーショングラフィックス・撮影を覚えるのも手
最後まで読んでくれた人へおまけです。
動画編集以外にも仕事をもらう方法はたくさんあります。
撮影を覚えれば金額も大きくアップしますし、After Effectsを使ったモーショングラフィックスの制作を覚えれば仕事の幅が大きく広がります。
ビデオワークスというサイトでは高単価でレベルの高い依頼が集まっています。
さらに、実際どんな動画が作れればハイレベルの仕事を受けられるの?という時は、制作会社や動画制作プラットフォームのポートフォリオや制作事例を見るのがおすすめです。
クレボさんのYouTubeでは、過去の制作事例がたくさん載っています。
Web CMの実例や企業のPR動画の例が載っていて本当に参考になります。
これだけの動画が作れたら仕事には困らなそうですね。
私も参考にして頑張りたいと思います。